国際中医専門員(旧国際中医師)とは、中国政府・衛生部(日本の厚生労働省)の関係機関である「世界中医薬学連合会」が認定する国際認定資格です。

中国には、西洋医学を専門とする「西洋医師」のほかに、中医学(漢方)を専門とする「中医師」という国家資格が存在します。中医師を目指すためには日本の医薬大学と同じく、難関である中医薬大学などで学ぶ必要があります。

中医学とは、長い歴史の中で行われてきた膨大な数の診察と処方、そしてその治療の結果をもとにした実験を繰り返し行うことで確立された中国の伝統医学です。そして中国政府がこの中医学を世界に普及させることを目的に、中医師並みの知識を有した人に与えられる資格として設けたのが「国際中医専門員(旧国際中医師)」です。

中医学は、数千年という長い歴史の中で行われてきた治療と結果という豊富な経験を総括した学問です。独自の方法で患者ひとりひとりの症状を把握し、それに合わせて的確に処方された漢方が、西洋医学では治せなかった症状を改善することもあります。
また、国際中医専門員(旧国際中医師)が専門とする中医学の歴史と原則の中に「医食同源」があります。病気の治療や予防、日常生活の中で健康増進を目的とした薬膳理論などがこれに含まれます。