「皮膚は内臓を映す鏡」といわれるように体の不調やバランスの悪さが皮膚の症状として現われてきます。
皮膚の老化を遅らせ、若々しい美しい肌を保つには外側からのお手入れだけでなく、体の内側からケアすることも大切です。

皮膚疾患には

お肌の調子を整える「薏苡仁」(よくいにん)

皮膚病によく用いられる生薬にハトムギの種子である薏苡仁(よくいにん)があります。
薏苡仁には美肌作用があるといわれ、皮膚表面のキメを整え、乾燥を防いで皮膚に潤いをもたらしてくれます。
利水、排膿、消炎、鎮痛、抗菌作用があり、アトピー性皮膚炎、尋常性イボ、とびひ、水イボなど皮膚病に使われています。
薏苡仁は漢方薬局や自然食品を扱う店で購入できます。煎じた液を濾して飲んだり、よく煎じてオートミールや黒砂糖と一緒に煮つめておやつとして食べてもよいでしょう。
また、入浴剤としてお風呂にも使えます。

アレルギーのお悩み

アレルギーは免疫のゆがみで起こる

アレルギー疾患は、疲労、ストレス、睡眠不足などが原因となりますが、症状を起こすものは薬品、ハウスダスト、ダニ、花粉などが体内に入ると免疫のバランスが崩れ発症します。
体質という先天性の要素もあり、悩んでいる人が多く、なかなか治りにくい症状です。
アレルギーの人は症状をひどくしないことが何よりも大切です。皮膚に症状があれば、かゆみや乾燥させないよう消炎剤や保湿剤で対応します。
鼻炎や喘息は副作用を軽減した処方薬が開発されていますので、医師や薬剤師と相談し、上手に使ってゆきましょう。

人間の身体にはアレルギー物質の侵入を防ぐ機能が備わっている

東洋医学では、私たちの身体の皮膚や粘膜には外邪(※1)の侵入を防ぐ機能(衛気)が備わっています。
その力を強くしておくことが風邪やアレルギーを防ぐために大切です。症状を軽減する漢方薬、衛気を強くする中成薬や体質を改善し、免疫の歪みを改善する健康食品などがあります。
特に幼児や受験生には、睡気などの副作用の少ない漢方薬などがおすすめです。
(※1)外邪とは、外部からの邪気・花粉など、アレルギーをひき起こすもののこと